【受験日記】無料でMB-910を受験して合格した話

Microsoft

ここでは、私がMB-910(Microsoft Certified: Dynamics 365 Fundamentals(CRM))の資格に合格するまでの勉強方法や試験対策、難易度などをご紹介します。Dynamics 365に直接触れたことがない状態で受験しましたが、なんとか合格できましたので、ご興味をおもちの方は本記事を参考のうえ、受験に臨んでいただければと思います。

なお本記事は、私が2023年2月にMB-910を受験したときのことをまとめていますが、引用先などはなるべく最新のものになるよう調べて書きました。

スポンサーリンク

MB-910受験のきっかけ

2023年になり、今年はどの試験を受験しようか考えていました。いくつか候補を考えている中で、ふとPL-900を受験をしたときのことを思い出したのです。

詳しくはこの記事を読んでいただきたいのですが、PL-900を1回目に受験した際は、Dynamics 365に関する知識不足が原因で不合格となった経緯があります。結局、Dynamics 365をさらっと学ぶことで2回目に合格できたのですが、結局Dynamics 365についてきちんと学ばず終いとなったのです。しかも、Dynamics 365はビジネスアプリケーションなので、Microsoft Azureのようにエンジニアが中心で利用するものではなく、普通のビジネスパーソンも利用します。なら、非エンジニアの私でも問題なく勉強できるのでは、と思ったのです。

しかもMicrosofは、無料で受講できるトレーニングイベント「Microsoft Virtual Training Days」を開催しています。そこでDynamics 365のトレーニングイベントについて調べてみると…やはりありました。CRMを中心としたトレーニングイベントと、ERPを中心としたトレーニングイベントです。さらに受講すると、関連試験を無料で受験可能なクーポンがもらえるおまけ付きです。なお、Microsoft Virtual Training Daysについては、以下をご参照ください。

無料のトレーニング イベント Virtual Training Days | Microsoft Events and Seminars
Microsoft Virtual Training Days は、皆様のビジネス、キャリアへより大きなインパクトを創出するために設計された無料のトレーニング イベントです。

私は2022年にSalesforce認定アドミニストレーター試験に合格しているので、CRMについての知識はある程度備えています。しかも無料で受験できるクーポンまでもらえるとあれば、受講しない手はありません。「2023年、最初に受験するのはMB-910に決まりだ!」ということで、トレーニングイベントへの登録を済ませました。

MB-910の試験範囲

MB-910は、Microsoft社が展開している認定資格のひとつで、Dynamics 365のさまざまな機能の中からCRMに関する基本的な知識を問われる試験となります。なおCRMとはCustomer Relationship Managementの略で、直訳すると「顧客関係管理」となります。ビジネスを進めるうえで、顧客と良好な関係を築くことは、収益向上に欠かせません。そこで必要とされるのが、顧客との関係を一元的に管理するためのシステムやツールです。本来であればそのようなシステム・ツールは「CRMシステム」「CRMツール」と呼ばれるのが正しいのでしょうが、単にCRMと呼ばれることが多いです。

試験内容はDynamics 365のうち、CRMに関する基本的な使い方に関する質問が中心となります。具体的には「Dynamics 365 Marketing」「Dynamics 365 Sales」「Dynamics 365 Customer Service」「Dynamics 365 Field Service」の4つです。公式ページで紹介されている試験範囲も、以下の通りとなっています(2023年3月28日時点)。

Dynamics 365 Marketing について説明する(15~20%)
Dynamics 365 Sales について説明する(15~20%)
Dynamics 365 Customer Service について説明する(15~20%)
Dynamics 365 Field Service について説明する(15~20%)
共通の機能について説明する(20~25%)

MB-910の試験時間は45分です。問題数は、私が受験した際は31問でしたが、ほかのMicrosoftの試験と同様、人により多少のばらつきがあると思います。試験はCBT(Computer Based Testing)形式で行われ、全国各地にあるテストセンターあるいは自宅のPCから受験可能。合格点は700点以上、合格率は非公開となっています。MB-910の試験名に「Dynamics 365 Fundamentals(CRM)」とあることから難易度は基礎レベルであり、初学者に適した資格といえるでしょう。

MB-910の試験対策

Virtual Training Daysへの参加

冒頭にも書きましたが、無料トレーニングを受講しました。講師の方は日本人で、Microsoft認定トレーナー(MOT)の資格をお持ちの方なので説明が非常にわかりやすく、またDynamics 365の画面を見ながら受講できるので、理解が進みました。Dynamics 365に一切触れたことがない人は、まず最初に受講するとよいでしょう。

受講後、数日で無料受験の案内メールが届きます。クーポン番号が届くのではなく、受講時に登録したメールアドレスを受験申込時に入力すれば、自動で割引になる仕組みです。通常12,500円がかかるMB-910の受験料金が無料になるので、受験を検討されている方は受講をお勧めします。

Microsoft Learnを使った学習

PL-900やAI-900と同様、MB-910も日本語テキストは販売されていないようです(2023年2月28日時点)。なので、今回もMicrosoft Learnを使って勉強しました。PL-900を受験した際に学習したラーニングパスもありましたが、今回はサンドボックスを利用したハンズオンもきちんと取り組みました。

Microsoft Learnとは、Microsoft社が用意した無料学習ページです。Microsoftが提供するさまざまなツールの学習が行えるので非常に有用なのですが…書かれた内容が少々読みにくいのが難点です。試験紹介ページの下部に、MB-910に関連するラーニングパスが紹介されていますので、確認するとよいでしょう。

試験 MB-910: Microsoft Dynamics 365 Fundamentals (CRM) - Certifications
試験 MB-910: Microsoft Dynamics 365 Fundamentals (CRM)

Microsoftが用意したサンプル問題集もあります。試験の雰囲気が味わえるので、受験前の腕試しにいかがでしょう。Microsoftの試験独特の日本語表記に慣れるという意味でもお勧めです。

Credentials

Udemyの試験対策問題集を解く

これまで何度もお世話になっているUdemyを、今回も活用しました。日本語の問題集はないので、以下の問題集を購入し、ブラウザの翻訳機能を使って解きました。ちなみにUdemyはセール期間で購入すれば、格安で購入できます。また、初めて購入する際も大幅な割引がありますので、積極的に利用しましょう。

https://click.linksynergy.com/deeplink?id=z2y/JQaEn5g&mid=47984&murl=https%3A%2F%2Fwww.udemy.com%2Fcourse%2Fmb-910-exam%2F

3回程度繰り返し、すべての正答率が90%くらい獲得できるようになったため、試験に臨みました。

TIPS:iPhoneのSafariでUdemyの英語テキストを翻訳する方法

UdemyはPCのブラウザであれば問題なく翻訳できるのですが、iPhone上ではうまく翻訳できませんでした。試行錯誤した結果、翻訳する方法を見つけました。同じように困っている方がいらっしゃるかも知れないので、共有します。

  • Udemyのページでログインする
  • フッター右側に言語設定があるので「日本語」から「English」に変更(日本語のままだとうまく翻訳されません)
  • Safariを開き、上段or下段のアドレスバー左側にある「ぁあ」をタップ(①)
  • 「日本語に翻訳」をタップ(②)

MB-910の受験と結果

これまでと同様、今回もテストセンターで受験しました。いつもは午前中から昼くらいの間に受験するのですが、仕事が立て込んでいたため夜の受験としました。本人確認書類として運転免許証を提出。顔写真の撮影も完了し、いざ試験開始。結果は以下の通りです。

なかなかの点数で合格できました!勉強していた時から感じていたのですが、以前受験したPL-900およびSalesforce認定アドミニストレーターの知識が活かせたのが幸いしました。

MB-910の試験では、問題の中にPower Platformに関する選択肢が出てきます。今回の試験でも、覚えている限りではPower BIやPower Virtual Agentsなどが出てきました。Power Platformに関する知識がまったくなければ戸惑う所でしたが、勉強していたので適切な選択肢を選ぶことができました。

また、MB-910で取り上げられる各種機能は、Salesforceの知識があれば理解が早いです。Dynamics 365 MarketingはAccount Engagement(旧Pardot)あるいはMarketing Cloud、Dynamics 365 SalesはSales Cloud、Dynamics 365 Customer ServiceはService Cloud、Dynamics 365 Field ServiceはField Serviceといった具合です。なのでMB-910で出題される概念や用語に関する問題は、Salesforceで得た知識を活用することができました。

PL-900やSalesforce認定アドミニストレーターの知識をおもちの方は、ぜひ受験を検討してみてください!

タイトルとURLをコピーしました