【受験日記】非エンジニアが無料でPL-900を受験して合格した話

Microsoft

ここでは、私がPL-900(Microsoft Certified: Power Platform Fundamentals)の資格に合格するまでの勉強法や試験概要、難易度などをご紹介します。非エンジニアの私でもなんとか合格できたので、少しでも興味がある方は受験することをお勧めします!

なお本記事は、私が2021年8月にPL-900を受験したときのことをまとめていますが、引用先などはなるべく最新のものになるよう調べて書きました。ご参考になれば幸いです。

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PL-900受験のきっかけ

以前はAIに関する知識習得のためAI-900を取得しましたが、今度はGoogle AnalyticsやSalesforceで取得したデータを分析するためBIツールの知識が必要となりました(なぜ非エンジニアの私が…)。

BIツールについてざっくり説明すると、おもに企業が利用している各種ツールのデータをまとめて分析・可視化してくれるツールになります。たとえばSalesfoeceで送信したメール経由のアクセスをGoogle Analyticsで追跡したい場合、それぞれのツールで調べることもできますが、BIツールを利用すればより簡単に調べられるようになるわけです。

BIツールにはさまざまな種類があり、SalesforceのTableauやMicrosoftのPower BIあたりが有名です。Tableauは14日間の無料トライアルが利用可能、Power BIは一部機能制限付きですが、期間の制限がなく利用可能です。それほど予算をかけられない状況だったので、とりあえずPower BIを触ってみようと考えました。

では、どうやってPower BIについて学ぶべきか。ここで役立つのが、AZ-900やAI-900でも活用した無料のトレーニングイベントです。Power BIについて無料で学べ、さらにPL-900の受験にも無料チャレンジできることもあり、さっそく登録を済ませました。

この時点で、完全に目的と手段が混同していますね。

PL-900の試験範囲

PL-900は、Microsoft社が展開している認定資格のひとつで、Power Platformに関する基本的な知識について問われる試験となります。なおPower PlatformとはMicrosoftが提供しているクラウドサービスで、Power BIのほかPower Apps、Power Automate、Power Virtual Agentsなど、ビジネスを進めるうえで役立つサービスを簡単に作成できるツールが用意されています。

試験内容はPower Platformの基本的な使い方に関する質問が中心なので、非エンジニアの方もきちんと勉強すれば合格できるレベルです。公式ページによると、試験範囲は以下の通りとなっています(2022年10月24日時点)。

Power Platform のビジネス価値について説明する(20~25%)
Power Platform のコア コンポーネントを特定する(10~15%)
Power BI の機能を実証する(20~25%)
Power Apps の機能について説明する(25~30%)
Power Automate の機能を実証する(10~15%)
Power Virtual Agents のビジネス価値を実証する(5~10%)

試験時間は45分です。以前は60分でしたが、2021年12月に変更となったようです。問題数は失念したので調べたところ、40問前後とのこと。試験はCBT(Computer Based Testing)形式で行われ、全国各地のテストセンターあるいは自宅・職場のPCから受験できます。合格点は700点以上、合格率は非公開となっています。

PL-900の試験対策

Microsoft Learnを使った学習

PL-900も、AI-900と同様に日本語の書籍は発売されていないようです(2022年10月24日時点)。なので今回も、Microsoft Learnによるオンライン学習から始めました。

Microsoft Learnとは、Microsoftが提供する無料学習ページです。ログインして利用することで、Microsoftが提供するさまざまなツールの学習が行えます。PL-900に関する内容も、試験紹介ページにまとまっていますので、確認するとよいでしょう。

Microsoft Certified: Power Platform Fundamentals - Certifications
Power Apps、Dataverse とのデータ接続、Power Automate など、Microsoft Power Platform のビジネス価値と製品機能について示します。

何度も言ってしまいますが、文章が読みにくい…。しかも、Power BIはもちろんPower Apps、Power Automate、Power Virtual Agentsなど、私には直接関係のないツールについて学ぶ必要があるため、勉強するモチベーションを保つのに苦労しました。このときすでに「Power BIについて学習するぞ」という意欲が、完全に「PL-900を取得するぞ」に置き換わっていました。

なお本記事を書いているときに色々調べていたら、公式が公開しているサンプル問題集を発見しました。こちらも参考になるかも。

Credentials

Virtual Training Daysへの参加

AZ-900、AI-900のときと同様、PL-900の無料トレーニングにも参加しました。私が受講した際は1日で行われました。AI-900のときと同じく西洋系の外国人の方に解説いただきましたが、日本語が流暢な方で学習には何の支障もありませんでした。Microsoft Learnで事前に学習していたので、内容の理解も問題なかったです。

無料トレーニング参加後、1週間程度で無料受験の案内メールが届きます。通常12,500円かかるPL-900試験が無料で受講できるので、Power Platformを利用している人、今後のために理解を深めたい人は参加してみてはいかがでしょう。

Udemyの試験対策問題集を解く

Udemyで日本語対応の問題集を探しましたが見つからず、英語版の問題集を購入し、Webブラウザの翻訳機能を活用しながら問題を解き進めました。再度調べたところ、日本語対応の問題集もあるようです。中身は確認していませんが、興味のある方はどうぞ。セール期間に購入すれば、格安で入手できるかも。

試験対策!Microsoft PL-900 模擬試験問題 ※日本語対応
演習テスト1、2を暗記することで合格への道が開けます。※最低限の努力で合格を手にすることができるように、出題される問題だけに厳選しております。

90%以上の正答率を出すまで繰り返し問題を解きました。AZ-900やAI-900のときと比べて時間はかかりましたが、なんとかクリアして試験に臨みました。

PL-900の受験と結果(1回目)

今回もテストセンターで受験しました。早めに到着すれば、予約した試験時間より前に試験開始できることも承知済です。いつも通り本人確認書類として運転免許証と健康保険証を提示し、試験開始。結果は以下の通りです。

Microsoftの資格試験で初となる不合格です…無念。しかし理由ははっきりしています。それはMicrosoft Dynamics 365に関する問題が複数出題されたことです。Microsoft Dynamics 365とは、Microsoftが提供しているビジネスアプリケーションで、営業支援ツール(SFA)などが利用できます。私が購入した問題集でも数問掲載されていたのですが、問題数が少なかったこともあり、深く学習しなかったことが仇となりました。

前述の通り、目的と手段を混同していることは自覚していました。さらに試験代は無料、これまでの出費もUdemyの問題集代と交通費程度だったので、それほど痛くはありません。無理に合格する必要もないので「2回目は受験しなくていいか」と思っていました。

数日後、ふとPL-900を有料で受験したらいくらかかるのか確認したくなり、申し込みページをチェックしたところ、なぜか無料で再度受験可能であることが分かりました。貧乏性な私が、この状況を目にして受験しないわけがありません。さっそく2回目の受験を申し込みました。

PL-900の受験と結果(2回目)

Microsoft Dynamics 365については、Microsoft Learnで学習しました。すべてを学習しようとすると時間がかかってしまうので、サンドボックスを使ったハンズオンは利用せず、基本的な部分を流し読みする形で進めました。最初はPower BIについて学習するつもりだったのですが、ここまで来ると意地ですね。ひと通り学習し終え、リベンジに臨みました。結果は、以下の通りです。

ギリギリですが、何とか合格できました!試験問題のうち、Microsoft Dynamics 365に関する問題は前回とほぼ同じ内容だったのが幸いでした。嬉しいのですが、ひとつ腑に落ちない点があります。1回目と2回目の結果をよく見比べてください…そうです。2回目の結果には「Power Virtual Agents のビジネス価値の実証」の項目がないのです。試験範囲として明記されているのに、実際に試験に出ないこともあるようです。ともあれ、合格できて良かったです。

なお当初はBIツールの知識について学ぶ目的で学習を進めましたが、結局別の人が担当することになり、知識は不要となってしまいました…。

(2023.2.28追記)
PL-900の知識を活かしてMB-910も取得できることができました。PL-900を取得したら、次はMB-910を受験する手もあります。詳しくはMB-910の受験日記をご参照ください。

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