【受験日記】Marketing Cloudアドミニストレーターを受験して合格した話

Salesforce

ここでは、私がSalesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーターの資格に合格するまでの勉強法や試験概要、難易度などをご紹介します。Marketing Cloudは一切触れたことはありませんでしたが、何とか合格できました。Salesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーターの取得を検討されている方の参考になればと思います。

なお本記事は、私が2022年12月にSalesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーターを受験したときのことをまとめていますが、引用先などはなるべく最新のものになるよう調べて書いています。

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Salesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーター受験のきっかけ

Salesforce認定アドミニストレーターを取得したことは、以前こちらに書きました。Salesforceに関連した資格取得はとりあえず一旦終了し、来年はSalesforce認定Pardotコンサルタントでも取得するかと、ぼんやり考えていました。

ある日、ふと「次回のSalesforce Certification Daysはいつだろう」と気になり調べてみました。なおSalesforce Certification Daysとは、Salesforce社が不定期に開催しているWebセミナーです。有料セミナーも開催されていますが、こちらはセミナー内容を一部に絞り、質疑応答や配布資料は一切なしという条件ですが、無料で受講でき、なおかつ試験料が割引となるクーポンも配布されます。詳しくは以下のWebサイトをご参照ください。

Salesforce Certification Days
資格を取ってキャリアを成功に導こうSalesforce Certification Daysは、Salesforce認定資格を目指している方必見の無料資格対策ウェビナーです。

上記ページを開いて、私は目を疑いました。これまでは20%程度の割引クーポンが配布されていたのですが、今回は70%割引です。つまり、通常は税抜き20,000円かかる受験費用が、6,000円で済んでしまうわけです。対象となる資格は「Salesforce認定アドミニストレーター」「Salesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーター」「Salesforce認定Service Cloudコンサルタント」「Salesforce認定Platformデベロッパー」の4種類。このうち、Salesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーターは、Salesforce認定Pardotスペシャリストと同じくマーケター向けの資格です。私自身もMarketing Cloudに多少なりの興味をもっていたこともあり、急遽受験することにしました。

Marketing Cloudとは

Marketing Cloudとは、Salesforce社が提供するMAツールです。MAはマーケティングオートメーションの略で、デジタル技術を活用して顧客へのマーケティング活動を自動で行うツールをMAツールとよびます。Salesforce社が提供するツールとしてはMarketing Cloud Account Engagement(旧Pardot)もありますが、一般的にはMarketing Cloud Account Engagement(旧Pardot)がB2B向け、Marketing CloudがB2C向けといわれています。もちろんMarketing CloudでB2B向けデジタルマーケティングを行うことはできますし、その逆も同様です。ただ、B2C向けデジタルマーケティングにMarketing Cloudがよく使われるのは、その機能によるところが大きいでしょう。

Marketing Cloudは、メールはもちろんオンライン広告やモバイルアプリ、Twitter、Facebook、LINEなどさまざまなチャネルを活用して顧客とコミュニケーションを図ることができます。PardotでもTwitterやFacebookとの連携はできるのですが、ソーシャル投稿コネクターを追加する必要があったりと少々面倒です。その点、Marketing CloudではB2C向けのチャネル設定が容易に構築できることから、採用されることが多いのだと思います。

ただしシェアでみると、Marketing CloudよりMarketing Cloud Account Engagement(旧Pardot)に軍配が上がるかもしれません。以下のサイトで資格取得者数を調べると、2022年11月1日時点でSalesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーターが610名に対し、Salesforce認定Pardotスペシャリストは1,311名と2倍以上であることがわかります。あくまで推測ですが、資格取得者数が多いほど、シェアも高くなるのではないかと。

認定制度

ちなみに、Salesforce認定アドミニストレーターの資格取得者数は10,985名でした。さすが、桁が違いますね。

Salesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーターの試験範囲

Salesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーターは、Marketing Cloudのシステム管理者として一定のスキルがあると認められた人に付与される資格となります。Webサイトを確認すると、おおよそ3~6カ月程度の実務経験とデジタルマーケティングの知識が求められるようです。私のようなMarketing Cloud未経験者向け研修も用意されていますが、5日間の研修で375,000円(税抜き、2022年12月10日時点)でした。さすがに自腹は厳しい金額ですが、お勤めの企業が負担してくれるのであれば、検討して良いかもしれません。

試験範囲は、以下の通りです(2022年12月10日時点)。

デジタルマーケティングに関する理解(13%)
購読者データの管理(18%)
セットアップ(38%)
チャネル管理(16%)
メンテナンス(15%)

試験時間は105分で、合格点は67%です。Salesforce認定アドミニストレーターより合格点が高いものの、Salesforce認定Pardotスペシャリストほとの高さではありません。なお、合格率は非公開の模様です。全国にあるテストセンターあるいは自宅で受験可能できます。Salesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーターに関する詳細情報は、下記ページの「受験ガイドはこちら」もご参照ください。

Certification
Salesforce credentials are a great way to grow your résumé and highlight your skills. They prove that you have hands-on ...

Salesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーターの試験対策

Trailheadを使った学習

これまでと同様、Salesforceが提供する無料学習ページのTrailheadで勉強を開始しました。モジュール化された学習内容がかなりの数揃っていますが、今回はSalesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーターの資格獲得に必要なモジュールがまとめられたTrailmixを活用しました。

【Salesforce公式】認定 Marketing Cloud アドミニストレーター 対策 Trailmix | Salesforce Trailhead
認定 Marketing Cloud アドミニストレーターの取得を目指す方のための Trailmix です🦊

Salesforce認定アドミニストレーターとは異なり、Developer Editionを使ったハンズオントレーニングはありません。Salesforce認定Pardotスペシャリストと同様の座学形式となります。

なお、公式サイトにはデジタルマーケティングの知識が必要と書かれていましたが、私は基本知識は有しているつもりでしたので、特に勉強はしませんでした。デジタルマーケティングについての知識も勉強したい方は、こちらでも紹介しましがGoogleが用意している無料のデジタルワークショップがあるので、受講してみてはいかがでしょう。

デジタル マーケティングの基礎
「デジタル マーケティングの基礎」を習得し、ビジネスの成長やキャリアの向上に役立てましょう。###***このコースについて***Interactive Advertising Bureau(IAB)公認のこの無料コースでは、デジタル マーケ...

Udemyの試験対策問題集を解く

日本語の試験対策本が見つからなかったので、これまでのSalesforce認定試験と同様、Udemyのお世話になりました。私が購入したのは、以下の問題集です。日本語版がなかったので、ブラウザの翻訳機能を利用しつつ解き、最終的には90%以上の正答率を出せるようになりました。

Salesforce Marketing Cloud Administrator Certification-2022
Practice Tests for the Salesforce Marketing Cloud Administrator Exam! NEW 2022 Updates!

Quizletの試験対策問題集を解く

Salesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーターの問題をまとめたQuizletを見つけて勉強しました。が、「ジャーニー」を「旅」と記載するなど用語の使い方が誤っていたり、何か所か誤回答が見受けられました。おそらく英語版の怪しい問題集を機械翻訳して載せているのでしょう。ひと通り確認はしましたが、あくまで参考程度に留めました。

Salesforce Certification Daysに参加

前述の通り、受講することにより試験料が70%割引になるクーポンが入手できるので参加しました。これまで参加した際はヒアリング中心で参加していましたが、Salesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーターに関する試験情報がなかなか見つからないこともあり、重要そうな箇所はメモして後でヘルプページで調べるなどしました。質疑応答がないとはいえ、講師の方から直接試験のポイントを学べるのは大きなメリットです。Salesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーターの受験を検討されている方は、迷わず参加をお勧めします。

Salesforce Certification Days
資格を取ってキャリアを成功に導こうSalesforce Certification Daysは、Salesforce認定資格を目指している方必見の無料資格対策ウェビナーです。

Salesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーターの受験と結果(1回目)

勉強を進め、自分なりに自信がついたところで受験することにしました。勉強時間は、おおよそ30時間くらいです。Salesforceの資格試験は自宅あるいは全国各地のテストセンターで受験できます。最寄りのテストセンターは希望日が空いていなかったので、少し遠めのテストセンターを予約。道に迷わないようにと張り切ったため、試験時間の50分前には到着してしまいました。いつも通り本人確認書類を2種類提出し、いざ試験開始。結果は以下の通りです。

残念ながら、合格ならず。見事に落ちてしまいました。正答率と問題数をもとに計算しましたが、60問中35問、正答率60%と合格よりかなり低い点数となってしまいました。特に自信のあった「デジタルマーケティングに関する理解」の正答率が50%とは…。

Salesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーターは、Googleなどで検索してもなかなか有用な情報が得られず苦労したのですが、実際に受験すると勉強した範囲外の問題が多数出題されていました。Udemyの試験対策問題集と似たような問題も出題されましたが、体感では全体の3割程度でしょうか。

とりあえず近くの喫茶店に飛び込み、覚えている限りの問題をテキストファイルにまとめます。その後、その問題に関する情報をヘルプページにて確認する作業を1週間程度続けました。

Salesforce Certification Daysに参加して得られる割引クーポンが利用できるのは、1回だけです。つまり2回目は、通常金額で受験せねばなりません。20,000円(税抜き)の出費はかなり痛いですが、2回目もダメだったら諦めるつもりで再度受験に臨みました。

Salesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーターの受験と結果(2回目)

Udemyの試験対策問題集を再度やりこみ、90%以上の正答率を出せるようになりました。ヘルプページの確認も万全にして、いざリベンジ!結果は、以下の通りです。

前回より大幅に上回る正答率で、余裕の合格となりました!正答率と問題数をもとに計算すると60問中50問、全体の正答率83%という結果です。

正直、今回合格できたのは運が良かったからだと考えています。というのも、前回受験した際と似たような問題が多数出題されたからです。ただしまったく同じ問題ではなく、たとえば1回目では以下のような問題が出題されたとします。

ドメインまたはIPアドレスがブロックリストに登録されており、メールサーバーがメールを拒否したときに発生するバウンスは?
・ソフトバウンス
・ハードバウンス
・ブロックバウンス

2回目では、以下のように出題されました。

ドメインまたはIPアドレスがブロックリストに登録されており、メールサーバーがメールを拒否したときに発生するバウンスは?
・ハードバウンス
・ブロックバウンス
・テクニカルバウンス

このように、問題の文章は同じだけれども回答が異なる、という問題が多数出題されたのです(ちなみに上記の回答は「ブロックバウンス」です)。

また、受験ガイドには「多肢選択方式の60問」と書かれていますが、私が受験した際は1回目、2回目ともにすべて三者択一でした。まったく分からない問題も、33%の確率で正解できる計算となります(「これはさすがに違うな」という選択肢もあったので、実際はもう少し上だと思います)。

以上のような理由から、私が合格したのは運の要素が強かったのかな、と考えています。正直、もう一度受験したら合格できる自信はありません(笑)。まあ合格したのだから、よしとしましょう。ちなみにSalesforceの資格更新は年一回、Trailheadの更新モジュールを完了すればOKです。これを忘れると失効してしまうので、注意しましょう。

試験完了して、荷物を預けたロッカーを開けると、スマートフォンに合格通知メールが届いていました。時間を逆算すると、回答ボタンを押してから数分で届いていることになります。TrailHeadとWebasessorのリンクはすでに設定済なので、プロフィール画面にSalesforce認定Marketing Cloudアドミニストレーターのロゴが表示されていることも確認できました。

なんとか2回目の受験で合格できて、本当によかったです!

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